パスタのレシピでよく見かける「パンチェッタ」。指定されているレシピを見て、「ベーコンと何が違うの?」「代わりにベーコンを使ってもいいの?」と疑問に思ったことはありませんか?
この記事では「ベーコン」と「パンチェッタ」の違いについて詳しく解説し、それぞれの使い分け方や代用方法についてもご紹介します。これを知っておくと、料理のバリエーションがさらに広がること間違いなしです。
ベーコンとパンチェッタの違いとは?
ベーコンとパンチェッタの最大の違いは、「燻製の有無」です。基本的に、パンチェッタを燻製させたものがベーコンとされています。パンチェッタは豚バラ肉を塩やスパイスで漬け込み、乾燥させて1か月ほど熟成させたもの。通常は燻製せず、そのまま調理や料理の材料として使用されます。
ただし、パンチェッタを燻製させた「パンチェッタ・アッフミカータ」というバリエーションも存在するため、燻製したからといって必ずベーコンと呼ぶわけではありません。
ベーコンとは?
ベーコンは、塩漬けした豚肉を燻製して作られる加工食品です。日本では、すでに加熱された状態で販売されていることが多く、そのまま食べたり、軽く火を通すだけで美味しく食べることができます。
ベーコンの味わいは、パンチェッタに比べてマイルドで、塩味や酸味も控えめ。そのため、料理の風味を邪魔せず、いろいろなレシピに使いやすいのが特徴です。
パンチェッタとは?
パンチェッタは、豚バラ肉を塩漬けにし、ハーブやスパイスをすり込んで1か月程度熟成させたものです。燻製をしない分、ベーコンに比べて塩味や酸味が強く、豚の脂身の旨味が引き立ちます。そのため、パスタやスープの具材として使用すると、料理全体の味わいを深めてくれる存在です。
パンチェッタは、そのまま食べることもできますが、塩味が強くクセがあるため、お酒のおつまみとして少量ずつ味わうのがおすすめです。
「生ベーコン」とは?
パンチェッタは「生ベーコン」と呼ばれることもあります。日本では、一般的なベーコンがすでに加熱処理された状態で売られているため、加熱されていないパンチェッタを「生ベーコン」として区別することがあります。ただし、これはあくまで呼称の違いであり、特別な種類の製品というわけではありません。
生ハムとの違い
塩漬けした豚肉という点では、生ハムとパンチェッタは似ていますが、使用する部位が異なります。パンチェッタは豚バラ肉を用いるのに対し、生ハムはもも肉を使用します。また、生ハムは長期間熟成させるため、より繊細で深い風味が楽しめるのが特徴です。
ベーコンとパンチェッタのもともとの意味
もともと、ベーコンとは「塩漬けされた肉」を指す調理法の名前で、パンチェッタは「豚のお腹の部位」を指していました。つまり、ベーコン=塩漬け、パンチェッタ=部位という意味だったのです。
このため、生ハムは広義では「もも肉のベーコン」、パンチェッタは「お腹のベーコン」とも言えます。現在では、ベーコンは「燻製されたもの」、パンチェッタは「燻製しないもの」として使い分けられていますが、地域によってその認識が異なることもあります。
ベーコンとパンチェッタの味わいと使い分け方
ここでは、ベーコンとパンチェッタそれぞれの特徴や味わいについて詳しくご紹介します。
ベーコン
ベーコンは、塩味や酸味が控えめで、料理全体の旨味を引き立てる便利な食材です。炒め物や焼き物はもちろん、スープのダシとしても活用できるので、料理の幅が広がります。また、保存性が高く、パンチェッタに比べて手に入りやすいのもベーコンの魅力です。
パンチェッタ
一方のパンチェッタは、塩味や酸味が強く、独特の風味を持っています。そのまま食べるとややクセがあるので、パスタやスープの具材として使うと、凝縮された旨味が料理に深みを与え、全体の味を引き締めてくれます。
ベーコンとパンチェッタは代用できる?
ベーコンとパンチェッタは、どちらも豚のバラ肉を使っているため、基本的には代用が可能です。ただし、ベーコンはパンチェッタに比べて塩味が弱いため、代用する際には料理に塩を少し足すと味が調います。
逆に、パンチェッタをベーコンの代わりに使用する場合は、塩味が強くなりすぎないよう、使用量を調整することがポイントです。パンチェッタ特有の酸味は、加熱すると和らぐため、あまり気にしなくても大丈夫です。
また、生ハムもベーコンやパンチェッタの代用品として使えますが、脂身が少ないため、同じようなコクは得られません。あっさりとした味わいを好む方には向いているでしょう。
まとめ:ベーコンとパンチェッタの違いを知って料理を楽しもう
ベーコンとパンチェッタの違いを理解しておくと、料理のレパートリーがさらに広がります。以下にポイントをまとめました。
ベーコンとパンチェッタの違いは燻製しているかどうか。
もともとは「肉の部位」と「調理法」を指す言葉だった。
パンチェッタは塩味と酸味が強く、ベーコンはマイルドで扱いやすい。
代用する際は、塩味の調整を忘れずに。
今では、ベーコンもパンチェッタもスーパーで簡単に手に入れることができます。それぞれの特徴を理解して、料理に応じた使い分けをしてみてください。興味があれば、パンチェッタを自家製で作ってみるのもおすすめです。自分好みの味を楽しむことができますよ。