もやしを冷凍すると美味しくなくなるのはなぜ？その理由と上手な冷凍保存の方法

もやしの冷凍が美味しくないと言われる理由

シャキシャキとした食感が魅力なもやし。あっさりとした味わいや、炒め物やラーメンのトッピング、中華風サラダなどさまざまな料理に使いやすく、手ごろな価格もあってついまとめ買いしてしまう方も多いですよね。

それでも、使い切れずに保存する場合、「冷凍すると美味しくなくなる」という声も聞きます。けれど、なるべく美味しい状態で食べたいものです。

こちらの記事では、冷凍もやしが美味しくなくなる原因と、上手に冷凍保存するためのコツをご紹介します。

冷凍したもやしが美味しく感じられる主な理由は以下の３つです。

・シャキシャキ感が失われる
・水っぽくなる
・臭いが気になる

もやしはみずしい食感が特徴ですが、冷凍することで柔らかくなってしまいます。結果、シャキシャキ感がなくなり、ふにゃっとした食感になりがちです。この食感が苦手だと感じる人も多いでしょう。そのため、冷凍したもやしはシャキシャキ感を楽しむ料理よりも、味がよくしみ込むナムルなどに使うのがおすすめです。

もやしには多くの水分が含まれていますが、冷凍すると水分が凍り、解凍時に大量の水が出てきます。そのため、もやし自体の味が進み、水分が多い状態では調理中にも水気になることがありますので、しっかりと水気を切る工夫が必要です。

冷凍したもやしに独特の臭いを感じることもありますが、これは冷凍する前にもやしが既に傷み始めていることが原因の場合が多いです。そのため、購入後すぐに冷凍することで、冷凍中の臭いの強まりを防げます。また、冷凍庫内の他の食材の臭いが比較的移りやすいので、もやしが臭く感じる原因の一つです。

消費期限が短いもやしを美味しく楽しむには、適切な冷凍保存が便利です。ここでは、もやしをとにかく美味しく冷凍するためのコツをご紹介します。

未開封やのもしであれば、袋ごとそのまま冷凍するのが最も簡単です。風味や食感を冷凍しやすく、鮮度が良いうちに冷凍したら解凍後も比較的美味しく食べられます。保存が手軽にできるので便利です。

開いたもやしは、軽く水洗いしてから冷凍するのがおすすめです。これによって、雑菌やもやし特有の臭いを一度抑えられます。ゴシゴシ洗う必要はなく、ザルでさっと流す程度で十分です。

もやしはそのまま冷凍もできますが、一度さっと加熱してからする冷凍するのがおすすめです。加熱することで野菜内の酵素の働きが抑えられ、変色や劣化を防ぎます。しかも、表面の雑菌も取り除かれるので、保存状態が良くなります。

ただし、加熱しすぎるとビタミンCなど水溶性の栄養素が流れ出てしまうため、短時間でさっと茹でる程度にしましょう。

冷凍前にもやしの水分をしっかり取っておくことが、風味や食感を考えるポイントです。たっぷりな水分が残っていると、解凍するときに水っぽくなり、味がぼやけてしまいます。もやしは、キッチンペーパーなどで丁寧に水気を拭きましょう。

冷凍保存の際は、保存袋にしっかり空気を抜きながらもやしを入れ、密閉するのが大切です。

冷凍するときは金属トレイの上に置いて急速冷凍すると、もやしの美味しさが保たれるようになります。金属は熱を伝えるため、通常よりも早く冷凍ができ、食材の風味や食感が感じるれます。

冷凍しても時間が経つと鮮度が落ちてしまうため、最長1か月以内に使い切るのが理想的です。保存が長くなると、風味や食感が劣化するため、早めの消費を心がけましょう。

冷凍したもやしは、解凍せずに凍ったまま加熱調理するのがポイントです。栄養素の流出も少なくなります。

スープ類：冷凍したままスープや味噌汁などに、もやしの栄養もそのまま摂取でき、風味もよくなります。
サラダ：軽く湯通ししたもやしは、ドレッシングがなじみやすく、冷しゃぶサラダやナムルにぴったりです。
炒め物：凍ったまま炒めると食感が気になり、ネギや生姜を加えてもやしの臭いも抑えられます。

冷凍したもやしが美味しく感じられない理由には、食感の変化や水っぽさ、臭いの影響がありました。もやしが残った時や大量に購入した時は、これらのポイントを参考にぜひ冷凍保存してみてください。